警察学校めちゃくちゃキツかった③

警察系記事
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●技能訓練

実際の警察業務に使う技能も警察学校で習います

「職務質問」「鑑識」「実況見聞」「護送」「交通誘導」などなど

この辺はセンスが必要になってきます、苦手な人はとにかく苦手です。

特に職務質問は話術が重要で、達人レベルの職務質問を受けると気がついたら洗いざらい話してしまいます。

鑑識は指紋の採取や足跡の保全など、実況見聞は被害現場の状況報告、護送は連行する時の要領、交通誘導は手信号や片側交互通行などの誘導を習います。

鑑識は得意な方でしたが、私は鑑識の教官にめちゃくちゃ嫌われていたので授業自体は苦手でした。

また、警察のバイクに乗るための免許を取得するために課外授業として教習所に通います。

普通自動二輪の小型限定(125cc)を取るのですが、その費用は自費です。

どうせなら普通自動二輪を取りたかったのですが却下されました。

教習所の教官は厳しいと言えば厳しいのですが、警察学校の教官達に比べれば優しい部類に入るので楽でした。

その他には警察無線を使うために第2級陸上特殊無線技士の資格も取ります。

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●脱落者

私のいた時代は脱落者がとにかく多かったです。

最初の3ヶ月は週に1~2名のペースでいなくなるので仲良くなった学生が消えるということが頻繁に起こります。

また、警察学校中に試験が二回あって成績が悪いとクビになります。

試験は学科と術科があり、術科の方は真面目に訓練していれば落ちることはまず無いです。

ただ、学科は全力で挑んでも合格出来ない学生が多くて鬼門になっていました。

学科試験は各課目ごとに分かれていて、一課目でも落とすとクビです。

また、各課目の平均が低くてもクビになります。

試験問題は課目ごとに一問だけ、例えば「刑法」の場合は「刑法○○条とは何か」みたいな漠然とした問題が出ます。

「刑法○○条」について知っている限りの知識を書き込んでいく加点式の問題になっています。

刑法を全体的に把握し、深掘りしていないと答えられない訳です。

当然、どの問題が出るかは分からないので必死に勉強します。

勉強嫌いな私にはとにかくキツかったです。

徹底的なふるい落としにより、入校者100名(数名は説明会で脱落)のうち卒業出来たのは半分以下になりました。

私自身何度も辞めようと思ったし、教官と面談もしています。

一度本気で辞めようとして身辺整理で休みをもらったのですが、先輩と同期の説得によってギリギリ持ちこたえることが出来ました。

正直、私が生き残ったのは奇跡だと思っています。

ここまで厳しいのは理不尽だと思いますか?

私も当時はそう思っていました(笑)

しかし、現場に出れば考えが変わります。

「一般人」が出来る仕事ではないです、警察学校で「警察官」になれなかったら現場で仕事にならない。

だったら他の仕事をした方が良い。

甘やかしたまま卒業させるのは組織のためにも本人のためにも良くないんです。

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●卒業

卒業が近くなると配属先が決定します。

私は成績としてはあまり良くなかったからか、田舎の方の配属になりました。

都会の方が事件も多く大変なイメージがあったので田舎の方が良いと思っていたのですが…

田舎でもバンバン事件は起こり、事件の数に対して圧倒的に人が足りず、さらに単独で動かなければならないので解決は個人の能力に依存する状態です。

卒業間近の学生達はそんな事は知らず、厳しい学校生活が終わることに浮かれていました。

卒業式では基本教練の集大成を披露します。

号令に合わせて動作を行っていくのですが、ロボットかと思えるくらい全員が動きを合わせて寸分違わず同じ動作を行っていきます。

たまに昔のDVDを見返すのですが、そこに自分がいることが信じられないです。

自衛隊の観閲式でもここまで揃った動作はなかなか見られないと思います。

卒業式が終わり学生が旅立つ時、教官達が笑顔だったり号泣しているのを見てびっくりしました。

鬼とロボットのハーフだと思っていた教官が号泣するのを見て、共感能力に乏しい私ですら胸が熱くなったのを覚えています。

警察学校を離れる時、二度と戻りたくないと思いつつも寂しさを感じました。

色々辛いことはあったけど最後までやり遂げられて良かったなあと、その時の私は達成感を覚えたのでした。

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●経験して得たもの

私は警察学校の経験が無かったら今の私は無かったと思っています。

警察学校は私にとって初めてぶつかる「人生の高い壁」でした。

キャリアになる訳でも資格でもありませんが、人間として爆発的に成長した期間です。

私にとっては人生の最適なルートだったと思うほどに得たものが大きい。

自分の力では遥かに及ばない壁を、鍛え上げることで乗り越えるという経験を積めたこと

ちっぽけなプライドは粉々に砕かれ、変なプライドを持たずに生きていけるようになったこと

自分を良く見せるより、実力をつけるという思考になったこと

恐怖に立ち向かう経験を山ほど積めたこと

様々な知識・技術を習得したこと

これらをたったの10ヶ月で得られるとは、なんとコスパの良い地獄でしょうか(笑)

この話を読んだら「警察なんて入りたくない」と思うかもしれません。

少なくとも19歳の私が読んだら即刻辞退してますよ。

でも、少しでも興味があるならキツそうって理由だけでやめるのはもったいないです。

ドラクエでスライムばっかり倒していてもレベルは大して上がらないんですよ。

レベルをガンガン上げたいなら強いモンスターに立ち向かわないと。

少なくとも警察学校は経験値が豊富です、その価値はあります。

あえて自分を厳しい環境に放り込んでみては如何でしょうか?

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