泥土にも強い花は咲く

日本には1万を越える警備会社があり、数多くの警備員が存在しています。

本業だったり、副業だったり、フリーランスだったりと形態は様々ですが、業務的には決まったことをやり決まった書類を書くという会社員的な業務が中心です。

そんな警備員の中のごく一部、洞察力と勘を頼りに危険を嗅ぎ分けてトラブルに対処する能力を持った人達がいます。

私は彼らを武闘派と呼びます。

今回はそんな人材の話をしていこうと思います。

ちょっと怖い話かもしれません。

スポンサーリンク

警備業界の武闘派

警備員と聞くとネガティブなイメージを持っている人も多いかと思います。

ノースキル人材の流れ着く場所という警備業界の負の側面が持つ闇でもあります。

ノースキルというだけなら良いのですが、大抵は人材としての質も低く…

・目を離すと持ち場からいなくなる
・仕事の途中で飽きて帰る
・仕事を当日ドタキャン
・仕事に来ない、連絡すら来ない
・会話が成立しない(比喩ではなく文字通り)

という悪夢のような人材がまあまあ集まります。

当然、そんな人材ばかりだと仕事にならないわけで、尻拭いをする優秀な層が著しく疲弊しながら仕事を回しています。 

大手の会社だと一から十まで徹底的にマニュアル化されているため問題は無いのですが、逆に優秀な層の隊員もガチガチのマニュアル人間だったりします。

意外に思われるかもしれませんが、ヤクザや半グレと張り合えるような武闘派の警備員は大手にはおらず、一部の中小零細企業に集まっています。

これは警備業界の大部分の仕事が【警備】ではなく【会社員】的な仕事であり、危険な仕事が少ないからです。

大手警備会社は危険な仕事が来たら下請けに流してしまうのでマニュアル人間の方が都合が良く、扱いにくい武闘派は必要無いというわけです。

また、武闘派も警備業界の頭の固さを嫌うので、普通じゃない会社を好みます。

【警備】という仕事の本質を考えた時、本来なら洞察力と直感の働く武闘派が必要になるのですが…

日本の警備業界では力を発揮する機会が少ないため、現状は不遇な立場に立たされています。

実力を発揮する機会も無く、低質な人材の尻拭いをさせられ続ける…まさに泥土のような環境です。

治安が悪化するのは良くないですが、彼らが日の目を見る時代が早く来て欲しいとも思ってしまいます。

ただ、彼らを抱えている警備会社は他の会社が受けられない治安の悪いフィールドの仕事を受けられます。

武闘派にとっては平和そのものの現場も、通常の警備員にとっては近寄り難い場所です。

パイの取り合いの警備業界の中でブルーオーシャンになりますが、その手の人材は気位が高く獲得は困難になっています。

そもそも普通の警備会社では、真面目で経営陣の言うことを聞く警備員が重宝するので価値を見いだせないかもしれません。

しかし、普通の警備員は一般人の対応は出来てもアウトローの対処は出来ないんですよ。

多くの場合、本気の悪意を向けられると身がすくんでしまいます。

マンガとは違いますので、ある程度の積み重ねがないと動くことすら出来ないわけです。

スポンサーリンク

危険なフィールド

日本が平和だと思うのは、危険なフィールドを知らないからだと思います。

海外でも治安の良い場所と悪い場所があるように、日本も同じで気付いていないだけです。

なぜ気が付きにくいのかと言うと….

一つは危険な人物ほど日常に溶け込んでいるということ。

敏腕ビジネスマンが実はヤクザでした…なんてのは現代では良くある話です。

普通に人を殺すような人物が「人殺し」と書いたTシャツを着て歩くわけがないですし、片付け屋が名刺に「死体、片付けます」なんて書きませんから。

もう一つの理由としては危険なフィールドは流動しているということ。

土地や建物を危険な場所と言うことが多いのですが、危険な場所というのは基本的に危険な人物が作っています。

「◯◯公園は不良の溜まり場だから近付くな」

と子供の頃に言われたことがありましたが、日曜日の昼は家族連れで賑わっていました。

危険な人物がいなければそもそも危険は無く、また危険な人物がいたとしても行動を起こす動機や外的要因が無ければ危険な場所にはなり得ない。

危険なフィールドは一ヶ所に留まらず局所に突破的に発生します。

日本は検挙率が高く犯罪の抑止力が強いですが、行動に移された場合は限りなく脆弱です。

監視力が強い分、犯罪者は周到に行動します。

地下鉄サリン事件や秋葉原通り魔事件のように平和な場所がいきなり危険地帯に変わるわけです。

予兆を見せずに突然起きるから危険が認知されにくいのは当然なんですよ。

正直、防ごうとするなら直感に頼るしかありません。

マニュアル通りの警備ではまず防げませんし、抑止力にすらならない可能性があります。

この概念を理解していないと警備にならない現場もあります。

スポンサーリンク

危険な人物

普通の人なら、逮捕されて刑務所に入るとキャリアに傷が付くので犯罪行為を避けます。

しかし、アウトロー界隈の人達にとっては、まあまあよくあることなのでキャリアに傷がつくこともありません。

無駄に喧嘩を吹っ掛けたりするようなことは無いとしても絶対的な抑止力にはならないわけです。

日本人なら話が通じる分マシな方で、海外のアウトロー勢だと極端な話

「逮捕される前に国へ帰れば良いや」

というノリで人を刺すこともあるわけで、神経を使います。

「IR法案が通ると治安が悪くなる」

と耳にしたことがある人は多いと思いますが、具体的にどう悪くなるかを理解している人は少ないと思います。

通常、犯罪で得たお金はシリアルナンバーなどから足がつくので普通には使えないんですよ。

そこで、カジノでチップに交換してまた現金に戻すと、足のつかない綺麗な金になるわけです。

マネーロンダリングというやつですね。

カジノ側は手数料で儲かるので確実にやります。

というか、国がカジノを運営する最大のメリットはマネーロンダリングなんですよ。

観光資源というのは建前でしょう。

となると、海外のアウトロー勢がわんさか入り込んで来るわけで治安も悪くなる…ということです。

現時点でも数が足りない警察官では裁ききれず、自衛官はアウトローと対峙した経験を持つ人は少ない。

だから、私は武闘派の警備員が必要になると思うわけです。

今は泥土にいる彼らの力が、いつか必要になる日が来ると思っています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました