厳しい規則は効果が無い

哲学系記事
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学校や会社の規則って覚えていますか?

遅刻や無断欠勤みたいな常識の範囲に収まるものを除いて、全体に浸透する規則の数はせいぜい数個です。

警察や自衛隊でも規則は山ほどありますが、覚えている人はほとんどいません。

それどころか守られていない規則も多いです。

今日は「規則」というものの特性について話していきましょう。

増やせば良いってもんじゃない

なぜ規則が増えていくのかというと

・制定者が規則を作れば人が従うと思っている
・規則を作ることで「対策」のアピールになる
・罰則がスムーズに執行出来るようになる

というのが大体の理由です。

問題が起きた時、再発防止のために規則を増やすというのは一般的によくあることです。

しかし、そもそも大多数の人は「規則」に従っていません。

一部を除いて、人は「同調圧力」に従っているんです。

規則を守ってるように見えるのは、周りから叩かれる行動と規則が重なっているというだけです。

例えば、自衛隊では靴や戦闘服が汚かったら叩かれるので、余程ズボラな隊員でない限りは手入れをします。

これは規則にあるのですが、ほとんどの隊員は規則かどうかなんて知らないし気にしてません。

それとは逆に…

営舎内での飲酒は禁止されているのですが、ほとんど守られていません。

これは規則として知られていますが、みんなが普通に破っているので律儀に規則を守る人はいません。

誰にも叩かれないなら、規則違反でも平然と行うものです。

規則と罰則の制定自体には対して効果が無く、ただ増やしても忘れさられるだけです。

監視と指導を徹底し、「みんなが守っている」状態までにして同調圧力を発生させなければ上手く機能しません。

そもそも他人は誘導は出来てもコントロールは簡単には出来ないものです。

規則集に一文足した程度ではどうにもなりません。

規則は人のパフォーマンスを落とす

例え話です、高いビルの屋上にいることを想像して下さい。

今いるビルから少し離れたビルへ立派な橋がかかっていたとします。

その橋を渡ることは高所恐怖症でない限り難しくはないでしょう。

橋を渡った時、足跡になった部分は橋全体に比べるとごく僅かです。

歩いた部分よりも使っていない部分の方が多いわけです。

では、足幅ギリギリまで橋を細くして、手すりも使っていないから無くしてしまいましょう。

さて、歩けるでしょうか?

少なくとも私は無理です。

人間は行動を制限されると余裕が無くなりパフォーマンスを落とします。

規則も例外ではなく、規則を増やして監視や罰則を徹底するほど人は生産性を失っていきストレスを抱えやすくなります。

また、規則を守る能力も個人差があり限界があります。

厳しい規則を制定しても、行動を縛り過ぎては守ることが出来なくなる人が出てきます。

さらに、仮に守れる能力があったとしても守ろうとしなくなります。

仕事の確認方法でダブルチェックがあります。

1人が点検した後、別の誰かが点検する方法のことです。

このダブルチェックは2人までは良好ですが、確認する人が3人4人と増えていくほど1人で確認するより見逃しが多くなると研究結果が出ています。

「どうせ他の人が見てるしな」と、一見無駄に思えるようなタスクは雑になっていくからです。

規則を制定するなら必要最低限に止めるか、むしろ足りないぐらいにしないと規則は上手く機能しません。

一つ規則が守られなくなると次々に連鎖して規則そのものが形骸化します。

規則を厳しくしてもデメリットが増えるだけなので、規則でどうこうせず教育や人選を重視すべきです。

規則を増やさず、根本的解決を

よくあることですが問題が起きた時、対外的なアピールのため

「今後、同じことが起きないように規則を追加しました」

といったことをやる組織は多いです。

それは先述の通り効果はあまり無く、下手をすれば再発する可能性は高まります。

対処するなら起きた問題を分析して根本的な部分を解決すべきです。

しかし、分析までは出来ても何故かその後は思考停止して規則を追加する…という結果を散々見てきました。

遅刻の場合なら

・出勤時間の30分前に到着していること
・家を出る際に連絡をすること

などの規則が追加されたりします。

しかし、専門の担当者を置かないと確認がザルになりやすく、ただ制定しても意味がありません。

守られないばかりか、元々遅刻をしないような真面目な人のストレスが増えるだけです。

全体的に遅刻が多いなら出勤時間やシステムを見直す必要がありますし、特定の人物なら教育や指導を行って改善出来なければ遅刻が組織のダメージにならない対策かポストを外すことが必要です。

もちろん、その前に規則がガッチガチになっていないか確認する必要があります。

遅刻が命取りになる業態なら、はじめから出勤を管理する人を置き、リカバリーが出来るように対策すべきです。

実際に改善に取り組んでいるのであれば対外的に説明もしやすいはずです。

規則に全てを求めるのはやめましょう。

法律ですら守られないのですから、規則なんてものは絶対では無いんです。

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