多数決に殺される真理

哲学系記事
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多数決というものは多数派の意見を通すものであって、必ずしも正しいわけではありません。

大勢の意見が正しいという風潮がありますが、基本的に大勢が同じことを言う時は同調圧力と感情によって動いているんですよ。

一部の人間が真理にたどり着いたとしても大勢の意見によってかき消される。

数の力には勝てないものです。

今回はそんな感じの話です。

正しい意見が死ぬ

よく言われる問題ですが、日本は少子高齢化です。

解決のためには若い人を豊かにして子供を育てられるような状態にしなければなりません。

しかし、実際には高齢者の待遇が圧倒的に良く、その負担は若い人に寄せられています。

お金が無くて病院に行けないような若い人がいる一方で、高齢者はタダ同然で通院出来て、その医療費は若者にのしかかります。

なぜこの状況が改善されないのかと言うと、高齢者の数が圧倒的に多いからです。

国の仕組みを作るのは政治家です。

政治家を決めるのは選挙で、それは多数決です。

当然ながら、数が多い高齢者の票を集めた方が当選しやすい。

高齢者からすれば自分達に有利な政治家に投票するのは当たり前のことです。

国の未来を考えて不利益を被る人なんて、そうそういませんから。

もちろん高齢者には人格者や賢い人がいます。

私自身、そういう方々から学んできたし、これからもそうでしょう。

しかし、どの世代においても人格者や賢い人は少数派です。

まあ、この問題は国の責任でもあるんですよ。

政府という意味ではなく、国民全体の責任という意味です。

シンガポールのように、人口減少した時でも問題なく国家が運営出来る社会システムを作るべきだったのですが…

危険性を知りながら数十年放置された結果が今というわけです。

民意が正しいわけではない。

その民意というものは民衆の中で最も多い意見です。

ちょっと見下した言い方になってしまいますが、民衆は

「なんかよく知らんけど、戦争法案反対!」

ってな感じで…よく分からないまま発言する人が多いです。

考える人はその中の一部で、深く考える人はさらに一部です。

勢いと感情に任せた多数決は良い結果を生まないのですが、それはなかなか認知されません。

むしろ感情に従うことが正しいとされる風潮すらあります。

合理性が行きすぎるのは問題ですが、物事は合理的でないと上手く回らないものです。

感情を爆発させて上手くいくのはフィクションの世界で、現実では問題を誰かに押し付けるだけです。

灯火の理論

自衛隊では優秀な人ほど辞める可能性が高いんですよ。

というのも、自衛隊は根性論や感情論が強い組織だからです。

若くて優秀な幹部の合理的な意見が、多数派の感情論で潰されるのはよくあることです。

一生懸命に組織のことを考えた意見が

「なんかやだ」
「めんどくさい」
「若造のくせに生意気だ」

で一蹴されたら、そりゃ嫌にもなるでしょう。

優秀な人がよく言う言葉が「話が通じない」です。

優秀な准尉が定年退官する時に

「お前は人間のままでいてくれ」

と喫煙所で言われたことを覚えています。

相当苦労したのでしょう。

私なんかよりも遥かに優秀で力のある人達が、組織を改善しようとして

「あっ、無理だわ」

と諦めるほど多数派の感情論が強い。

優れた意見が潰されて、感情に訴える非合理な意見が力を持つ。

これは自衛隊に限らず、他の組織や国でも同じことではないでしょうか。

数は力です。

何かを正しい方向へ変えようとするなら、自分自身が考える力を持たなければならない。

そして、考える力を多くの人に伝えていかなければならない。

多くの人が考えるようになれば、感情に寄らず合理的な意見を持つ人が増える。

私はこれを灯火の理論と呼んでいます。

数には勝てない

国会中継を見ていると、野次が飛んだり、罵声を浴びせたり、関係ない嫌みを言ったり…

反対に答弁者は話をはぐらかしたり、特定のフレーズで誤魔化したり…

論理的な話し合いとは言い難い光景です。

常にそうなっているわけではありませんが、重要な議題になると感情が爆発するようです。

国の意思決定機関でもそんな感じなわけです。

自衛隊を辞める時、議員に立候補してみようかなと思っていたのですが…国会中継を見てやめました。

全ての議員を悪く言うつもりはありませんが、私利私欲で議員になった人間は多いのではないでしょうか?

足の引っ張り合いをする中で正しい意見など通るはずもなく、感情論を声高に叫べば称賛されるのは中々に狂っているなあと思います。

しっかりと考えてる人だなと思う議員もいます。

しかし、少数です。

だから、まともな議員を国会に送りこんでいかなければならない。

そのためには若い人が選挙に行くべきだと考えています。

確かに高齢者が多いから、高齢者向けの施策を話す議員の方が受かりやすいのが現状です。

投票しても無駄だと考える人も多いでしょう。

しかし、逆に考えれば高齢者票はパイの奪い合いなんですよ。

高齢者票狙いの人が増えれば増えるほど一人あたりの票は少なくなります。

若者の投票率が上がって、まともそうな立候補者に集中して投票すれば当選する可能性が高くなる。

まあ、組織票や買収があるので理想通りになるとは限りませんが、現状よりまともな人間が増えやすくなるのは事実です。

今は生活が辛くて選挙どころじゃない人も、その時の一票が10年後を豊かにしているかもしれません。

まあ、そうは言っても実行は難しいのですが。

「自分一人くらいなら大丈夫だろう」

って考える人が多数派なんですよ。

だから、灯火を増やした方が早いわけです。

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