早く走るほど口数が減る

哲学系記事
スポンサーリンク

何かを一生懸命頑張る人は、その物事について語るよりも研鑽を積むことを優先します。

意見を求められたり、語り合える同志と出会ったり、情報発信をする時もあるので全く語らないというわけでもありません。

ただ、頑張っている人は周囲に「頑張っている」と説明する必要が無いんですよ。

口数の多さや自分語りは、同時に自信の無さや実力の低さを測る指標にもなります。

今回は、そんな話です。

実力の無い有識者と無言の求道者

高校時代、ロックンロールについて語る同級生がいました。

その人はエレキギターをやっているそうですが、弾いているのを見たことがありません。

一度弾いて見せてくれと何度か頼んでみましたが

「軽々しく見せるものじゃないから」

と断られていました。

しかし、ロックンロールについては語りたいようで、私によく絡んでは語っていました。

ちなみに当時の私は民族音楽にハマっていたので、ロックの知識は皆無です。

何を言われてもサッパリ分かりませんでした。

ただ、当時から気付いていたのは…私に話しかけているのではなく、周りに聞こえるように話しているということです。

素人に自分の知識を披露する姿を見せることで、周りに有識者だと思われたいわけです。

まあ、周りからは変な奴が変な奴に絡んでるようにしか見えません。

ある日、いつものように私にロックを語っていた同級生でしたが、バンドをやってる違うクラスの友人に絡まれました。

私の目の前で顔を真っ赤にしていく同級生とヘラヘラ笑いながら話し続ける友人。

言っている内容はサッパリ分かりませんでしたが、友人の

「いや、それベースじゃん」

「コードって分かる?」

みたいなツッコミから、大体の流れは察します。

その後、同級生はしばらく学校に来ませんでした。

後の友人談では

「たぶん、あいつギター触ったことないよ」

とのことでした。

実力の無い有識者というやつです。

話は変わって、自衛隊時代のエピソードです。

同期にスゲー変な奴がいたんですよ。

そいつは外出するわけでもないのに、隊舎内からちょくちょく姿を消します。

「クスリでもやってんじゃないだろうな」

と気にしていたのですが…

ある日、駐車場で私有車の中にいる同期を発見。

何をやっているんだと思い近づくと、ヘッドホンをしながらエレキギターを弾いていました。

無言でそいつの車に乗り込む私、ビックリする同期。

「ギター弾いてたんだ?」

「何でこんなとこで弾いてんの?」

と聞くと

「邪魔されたくないから」

と答える同期。

確かに、目立つとこで弾いていると面白がった隊員に邪魔されるでしょう。

わりと真剣にやっているんだなと思いました。

私も邪魔だとは知りつつ「何か弾いてみてくれ」と頼みます。

すると、ひたすらコードを説明しながら披露してくれました。

素人目から見ても滑らかな動きでしたが、なんか思っていたのと違う。

「何か曲は弾けないの?」

と聞くと

「曲にはあまり興味ない」

「今はひたすらコードが上手くなりたい」

とのこと。

ああ、求道者だなコイツと思いました。

自分が好きな事が上達することにしか興味無いタイプです。

何も言わず誰にも語らずひたすら研鑽を積む、求道者の典型みたいな奴でした。

しかし、高いレベルに到達するのは大体こういう奴です。

自信の無さが口数を多くする

「人からこう思われたい」という願望が口数を多くします。

強い人間だと思われたい人は、イキッてみたり聞いてもいない過去の悪行自慢をしたりすることもある。

しかし、メンタルの強い人間は落ち着いているものです。

実力があれば、わざわざ他人に「自分は強い」と説明する必要が無いし、多少の誹謗中傷は笑って流せます。

また、他者に対して高圧的に接すると精神的優位に立てるので、無駄に高圧的な人もいます。

それは他者に対する不安や恐怖の裏返しでもあるわけです。

実力や研鑽の積み重ねがあれば、他者に対する不安なんて抱かなくて済むんですよ。

他者に対して不安があると、人を上か下かで見るようになります。

その場合、高圧的に出るか下手に出るかの二択になります。

だから、他人を見下そうとするし、庇護を求めてしまう。

マウントや弱者アピールで口数が多くなってしまうわけです。

雰囲気は簡単に真似出来ない

自信のある人間が持つ雰囲気は簡単に真似出来ません。

その人の振る舞いや雰囲気は、その人を雄弁に語ります。

雰囲気で語れる人は勝手に周りが感じ取るので、自然体で堂々としていられます。

まあ…自信満々なポンコツもいるので、必ずしも実力者という訳ではありませんが(笑)

逆に、余裕の無さが見える人が何を言ったところで小さく見えてしまうものです。

実力による成功体験と研鑽を積んだ数だけ自信が生まれます。

自分に対する確かな自信があるほど雰囲気として表れる。

そうなれば余計なことを言う必要も無くなるわけです。

「自分はこんなに凄いんだ」

と語るのは、逆に自分の格を落とすからもったいないんですよ。

それよりは黙々と実力をつけていけば、周りが勝手に評価を改めていくものです。

コメント

Copied title and URL