今の自分は過去の積み重ねの結果なので、どんなに嫌であろうと変えようがありません。
時間は巻き戻せないですから。
変えられるのは未来の自分だけで、そのために今出来ることが人として成長していく事です。
未来の自分にどれだけ価値を持たせられるかが重要なんですよ。
しかし、成長を止めてしまうと今の自分がそのまま未来の自分になります。
今の時点で周りより価値がある人も、成長していかなければ周りに追い越されていきます。
今回は、自分の中にある成長を妨げてしまう要因の話です。
驕り(おごり)
「昔は凄かったけど今は…」
と思うような人を見た事がないでしょうか?
過去に実力があった人も、古い人間になっていくものです。
様々な原因が考えられますが、多くの人が没落する原因が「驕り」です。
驕りとは、得意になって高ぶること、自分の実力や名声を鼻にかけてワガママになることです。
驕りに囚われた状態の人間は、基本的に上を見ずに下を見続けます。
その時、成長は非常に緩やかになり、下手をすればパタッと止まる。
分かりやすい例として、学生の部活動がありますね。
後輩が入ってくると偉そうになる人が一定数存在します。
早くから部活を始めた分、当初は後輩よりも技術は上なのですが…
後輩にマウントを取ってばかりで成長を止めてしまい、気が付いたら後輩に追い越されていたりします。
自分より下の人間がいる事に安心し、慢心してしまう。
成長を止める人によくある傾向です。
仮に日本一になったとしても世界にはさらに優れた人がいるものです。
上を目指す事に終わりはなく、世界一になったような人でも上を目指し続ける。
下を見る人間は「十分だ」と満足し、上を見る人間は「まだ足りていない」と思い続けます。
驕りを持つ人間は「井の中の蛙」なんですよ。
私事ですが、「カエル伍長」という名前は自衛隊時代のアダ名の一つです。
ひねくれていて好みなんですが、何より自分が「井の中の蛙」であるという事を思い出させるので結構気に入っています。
自分を「井の中の蛙」だと思わせるような何かがあると、驕りに囚われ難くなるものです。
才能という線引き
敵わないと思うような人を見た時、認知の歪みを起こす事があります。
認知の歪みとは現実を受け入れずに非合理的な思考に囚われてしまうことです。
マッチョな人はよく「どうせステロイドだろ」と、薬物の力でマッチョになったみたいに言われやすいです。
これを言う人は認知の歪みを起こしています。
自分と相手を比較して劣等感を抱き、その理由をステロイドという薬物のせいにして安心するわけです。
私の自説ですが、才能という線引きも認知の歪みなのではないかと思っています。
「あいつは才能があるから」
「自分には才能が無いから」
才能という言葉で力量の差を説明しようとする。
しかし、人と差がつく要因は…努力した時間、努力の質、熱意と克己心がほとんどです。
要するに積み重ねたものの差ですね。
私自身、若い頃は才能という線引きに囚われていたんですよ。
しかし、他人が自分より遥かに積み重ねている事を知り、自分が線引きしていた才能が幻想である事に気が付きました。
才能という不可抗力を理由にしてしまうと成長が止まります。
技術も知識も感性も体力も、生まれた時は未熟です。
全ては積み重ねによって磨かれていくものです。
まあ、確かに才能というものは存在するのでしょう。
しかし、思うよりも絶対的なものではありません。
頭角を表すのは、才能の有無に関係無く積み重ねた人ですから。
今の私は「努力の才能」という言葉すら馬鹿馬鹿しいと思っています。
野球を始めたばかりの人にプロ並の練習が出来るわけがない。
努力のレベルも積み重ねと共に上がっていくんですよ。
そうした積み重ねが、他人からは才能に見えるものです。
見栄
「自分は凄い人間だと思われていなければならない」
という心理状態にある人は見栄を張ります。
この状態にある人は未来に目が行かず、何とかして今のままで高い評価を得ようとします。
その結果、成長より脚色に力を割いてしまう。
冒頭でも話しましたが…今の自分は過去の結果なので、しゃーないんですよ。
今の自分をポンコツだと認めて、未来の自分が凄い人間になるように積み重ねた方が良い。
今、周りからポンコツだと思われたところで、数年後には誰も気にしていませんよ。
逆に没落していく方が印象に残るものです。
今の自分に価値が無くても、数年後の自分に価値を持たせる事は難しくありません。
そのために必要な事はトライ&エラーの連続です。
しかし、見栄を張るほど失敗を恐れて出来なくなる。
他人の評価というものは自分を縛る鎖なんですよ。
それに囚われると身動きが取れなくなってしまうので、わざわざ見栄を張って不自由になるのはアホらしいです。
「他人からどう思われようが知ったこっちゃねーよ」
と、思える人間ほど成長しやすいものです。
そうなるための簡単な方法が、自分はポンコツだと認めて見栄を張らない事です。
そうして成長を続ければ、未来の自分は凄い人間になってるかもしれません。
その過程でなんやかんや自信もつきますしね。
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