食文化の話

哲学系記事
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世界には様々な料理が存在し、好奇心をそそられます。

しかし、美味しい物ばかりではなく、独特なものもある。

そんな中で、食に対する幸せを考えたのが今回の話です。

伝統の食文化

伝統料理と聞くと、美味しい物を想像する人が多いと思います。

食料が豊富な地域では創意工夫を凝らした料理があり、豪勢なものもあります。

しかし、関東では「しもつかれ」という残り物で作られた郷土料理もあり、美味しいかどうかは人によります。

良くも悪くも伝統料理は郷土の特性が出ている料理というわけです。

食料が豊富な地域がある一方で、食料が少ない地域もあります。

そういう場所では、美味しさよりも何とかして食材を食べられるようにする…という目的で作られた料理が存在します。

有名な物だとインド発祥の「カレー」がまさにそれで、傷んだ野菜などをスパイスで殺菌して食べられるようにした料理らしいです。

前述の「しもつかれ」も似たようなものですね。

また、草木に乏しいアラスカやグリーンランドでは、ビタミンを摂取出来る食材が少ない。

そのため「キビヤック」という発酵食品を作るのですが…かなり独特です。

アザラシの内臓を取り出し、空になった体の中にウミスズメという海鳥を姿そのまま一杯に詰める。

それを2ヶ月ほど地中に埋めたら完成です。

食事方法ですが、海鳥の尾羽を切ってケツの穴から発酵した内臓をすする…という壮絶な食べ方をします。

頭を割って脳も食べるそうです。

ビタミンが取れる保存食として、発酵食品は様々な地域でよく作られます。

ドイツの「ザワークラウト」と呼ばれるキャベツの漬物は、壊血病を予防する食品として大航海時代に重宝されました。

しかし、主食が干し肉だったので圧倒的にビタミンが足りず、壊血病を完全に防げるような物では無かったそうですが。

伝統料理には、美味しさより前に目的があって作られている物もあるわけです。

珍味

美食文化の濃い地域では、珍味と呼ばれる食材も多くなります。

ローマ帝国では貴族が豪勢の限りを尽くし、美味しい物に慣れて舌が肥え、むしろ飽きるようになりました。

そのため、変わった味を求めた結果、珍味が重宝されるようになります。

チョウザメの卵の塩漬けである「キャビア」なんかもその一つです。

珍味は世界各地にあって、マレーシアだとカブトガニ、バヌアツだとオオコウモリなんかも食べられるそうです。

人は美味しさに慣れるもので、さらに美味しいものか珍しい味を求めるようになる。

美食文化がある限り、珍味の需要は無くならないわけです。

また、希少な食材も珍味として扱われます。

「カメノテ」と呼ばれるフジツボみたいな海鮮食材は、場合によっては伊勢海老よりも高額になります。

取れる量が少ないので、グラム単価は必然的に高くなるわけです。

珍味でよくある話が、地元の人はあまり食べないという事です。

まあ珍味なので、他に美味しい物があるならそっちを食べるよな…と思います。

日本の高級食材の一つに「マグロの大トロ」がありますが、海外ではあまり価値が無いそうです。

近代の日本では油脂のある料理が美味いとされているため、脂の乗った肉や切り身が高値になります。

しかし、江戸時代の頃は食文化に油脂が少なく、大トロは不味いとされて捨てられていました。

粗食のススメ

ここから哲学らしい話になります。

脂に慣れたら脂を求め、美味に慣れたらそれ以上の美味や珍味を求めるのが人間です。

その結果、食費は高騰し、太りやすくなる。

しかも、普通の食事を美味しいと感じにくくなる。

また、水が飲めない人っているんですよ。

水道水だけでなくミネラルウォーターもです。

甘い飲み物や紅茶に慣れているから、水は味がしなくて気持ちが悪くなるそうです。

個人的に

「舌が肥えない方が幸せなんじゃないの?」

と、考えています。

私は普段、体を鍛える目的から食べる物が粗末です。

しかし、玄米を普通に美味しいと感じるし、メザシや鶏胸肉でも普通に満足します。

そんな食生活の中、たまに牛丼を食べたりするんですが…めちゃくちゃ美味しいんですよ。

若い頃は美味しい物に慣れ過ぎてて、牛丼は単なる食事でしたが、今は贅沢な食事です。

たまにコンビニで買うコロッケも死ぬほど美味しい。

粗食を続ける事によって、たまにする贅沢の満足感が跳ね上がるわけです。

昔は贅沢をしに帝国ホテルのランチビュッフェに行ったりしてましたが、今は食べ放題の安い焼肉屋で十分過ぎるほど満足。

若い頃に比べて、食事にお金をかけなくなりました。

美味しい物ばかり食べていた頃より、粗食に慣れた今の方が満足感や幸福度的には上なんですよね。

というような事を、一年ぶりにモスバーガーを頬張りながら考えていました。

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